第60巻 第2号
通巻 第1554号

平成26年6月20日発行

目次

表紙絵解説

プログラム

会長講演

近世日本の医学・医療と異文化交流
ヴォルフガング・ミヒェル

特別講演Ⅰ

軍医たちの無念
帚木 蓬生

特別講演Ⅱ

医学教育における課題と展望 ―医学教育学における医史学との接点とその重要性―
吉田 素文

市民公開講座

予防接種の日本の始まりは 「福岡の秋月」 にあり ―秋月藩医・緒方春朔の人痘種痘法から―
富田 英壽,木村專太郎

一般口演

1 近代以前ヨーロッパにおける医学実地書の系譜
坂井 建雄

2 マイルドメイ夫人の医学的貢献 ―16世紀・17世紀イギリスの家庭の医学―
遠藤 花子

3 ニコラウス・ステノによる脳の解剖学講義 ―17世紀の解剖学への批判と提言―
安西なつめ

4 幕末の徳山藩医・四熊宗庵の医療活動について
中澤 淳,亀田 一邦

5 エヴェリーナ・ロンドン小児病院の設立について
柳澤 波香

6 英国の輸血機構と血液型群の研究について
香戸美智子

7 設立趣意書から見た近世藩立医育施設の理念
鈴木 友和

8 海上随鷗 (1758~1811 稲村三伯) の医書について
町 泉寿郎

9 華岡青洲の一番弟子・鎌田玄台の容貌について
土手健太郎,長櫓 巧

10 箴言 「獅膽鷹目女手」 の日本への伝播とその漢訳者
松木 明知

11 日本の近代科学技術の先駆者ファン・デン・ブルックの耳科学と物理学の業績
山下 龍,相川 忠臣

12 ライシャワ大使刺傷事件と精神科医療 ―戦後精神科医療史覚え書き (その2)―
岡田 靖雄

13 戦後の医療政策で見られた 「合成の誤謬」
福永 肇,山内 一信

14 WHOによる健康の定義の歴史 ―東アジアの言語と政治―
津谷喜一郎

15 荻野吟子の医術開業免状下付願 ―東京都公文書館蔵 「明治十八年回議録」 より―
樋口 輝雄

16 神経鞘腫における切除法の変遷
大幸 俊三,早川 智

17 九州帝國大學醫學部附属醫院出土の病院食器に関する考古学的考察
田尻 義了

18 日本医学専門学校の学生騒動の端緒となった瀧澤竹太郎と磯部検三との闘争
殿﨑 正明,唐沢 信安,志村 俊郎,山本 鼎

19 Alexander Madison Vedderの生涯について
布施田哲也

20 統治下朝鮮における日本人医学者の肺ジストマへの取り組み
大西 雄二

21 台灣の病理学史の発展回顧
容 世明

22 台湾総督府による中国華南地域への医療支援
末永 恵子

23 中国医学 「近代化」 の試み: 蘇州国医医院 (1939-1941年) の事例を基に
大道寺慶子

24 『太素』 の日本伝来と阿倍仲麻呂・吉備真備の関与
真柳 誠

25 孔穴に関する引用による 『医心方』 と 『外台秘要方』 の比較
島山奈緒子

26 小坂元祐の経穴学
加畑 聡子

27 多紀元堅手校 『鼎彫銅人腧穴鍼灸図経』 について
宮川 隆弘

28 「渇」 について
渡部 栄輝

29 『杉山真伝流』 における穴性概念の萌芽について
浦山 久嗣

30 中国佚書 『医学全書』 と日本古医籍による引用文
郭 秀梅

31 杉山流按摩術の流儀書 『杉山真伝流按摩舞手』 および大澤周益の残した書籍類について
大浦 宏勝,長野 仁,市川 友理

32 『鍼灸抜萃大成』 の基礎理論について
斉藤 宗則

33 『古今医統大全』 の鍼灸について (第4報)
田中利江子

34 尾池恭庵・薫陵の事蹟と著述について ―讃岐に伝承された後藤流古医方―
長野 仁

35 『医家要語集』 察脈要語について
中川 俊之

36 国立市谷保・本田家の馬医資料と医薬資料について
岩間眞知子

37 桃山時代の家庭医学: 本願寺西御方 (1562-1616) を例にして
アンドリュウ・ゴーブル

38 研医会図書館所蔵の森立之著 『温疫論剳記』
安部 郁子

39 香月牛山の処方に関する研究
星野 卓之,小曽戸 洋,花輪 壽彦

40 点眼容器の発展経過について
園田 真也

41 薬用植物の基原の再考 ―牡丹・芍薬を例として―
久保 輝幸

42 温経湯の命名と原義に関する考察
荘 明仁,平崎 能郎

43 明治前期日本における薬用人参の輸出について
童 徳琴

44 村井琴山と亀井南冥の事績と墓所
黒川 達郎

45 日本新薬(株)所蔵神農像厨子扉絵に描かれている人物について
周防 一平,小曽戸 洋

46 いわゆる 『儒醫』 についての考察―III 土葬 (埋葬)
田中 祐尾

47 歌川派絵師の描いた外眼部の特徴について
田中 孝男,高橋 雅夫

48 「吾園叢書」 の 「女医開業許否之議」 および 「中央衛生会臨時会」 について
三﨑 裕子

49 福沢諭吉の脳卒中発作における病床日誌と手習い反古
志村 俊郎,都倉 武之

50 東京府病院 (明治7年~14年) における医師の月給
稲松 孝思,松下 正明

51 心臓刺激伝導系の発見への道程
島田 達生,須磨 幸蔵

52 刺激伝導系 (das Reizleitungssystem) の田原淳による邦名は 『刺撃傳導筋系統』 であった
須磨 幸蔵,島田 達生,島田 宗洋

53 大阪医蹟めぐりガイド (大阪市内版) の作成 (第2報)
竹中 裕昭

54 九州大学医学部における史料研究 ―1997年調査―
丸山マサ美,Wolfgang Michel,吉田 眞一,小宗 静男

55 医史学教育の可能性 ―順天堂大学医学部医史学研究室M3ゼミナールでの実践―
月澤美代子

56 欧米諸国の看護婦の紹介記録の歴史を辿る (その2) ―「福田作太郎筆記」 を中心に―
鈴木 紀子

57 占領期日本の衛生教育に関する考察 ―「公衆衛生列車」 の概要について (3)―
田中 誠二,杉田 聡,丸井 英二

58 地域健康指標としての乳児・新生児死亡の精度 ―戦前・占領期・復帰後の沖縄の分析例―
逢見 憲一

59 精神予防性無痛分娩法による自学自習妊婦教育用教材 『痛くないお産』
藤原 聡子,月澤美代子

60 占領期の公衆衛生 ―W. エドワーズ・デミングのSQC戦略と結核死亡率の低下―
佐藤 晶子

61 占領期の日本脳炎対策についてのGHQ/SCAP/PHW文書を用いた考察
杉田 聡,田中 誠二,丸井 英二

62 占領期の特設旧制高校,東洋高等学校 (理科乙類) その3 (終)
永藤 欣久

63 竹内茂代と日本優生結婚普及会
佐藤ゆかり

64 医業類似行為について
清野 充典

65 富士川游の宗教活動 ―正信協会における事業を中心に―
土屋 久

66 明治・大正期における家政書での入浴の記述について
川端 美季

67 衛生博覧会の電飾展示装置 「工場化せる人体模型」 とその系譜 ―拡散するフリッツ カーン―
竹原 直道

68 戦前における民間精神病者収容所について
橋本 明

69 原南陽の医療とその立脚点
松岡 尚則,別府 正志,田中耕一郎,山口 秀敏,頼 建守,中田 英之,安部 郁子,並木 隆雄,秋葉 哲生,牧角 和宏

70 『医家千字文註』 の構成と引用
浦山 きか

71 国立国会図書館所蔵の 『柳沜文稾』 について
竹内 尚

72 『新刊針灸指南』 について
寺川 華奈

73 江戸時代末の産科の記録: 中島友玄の 「回生鈎胞 (代) 臆」 を読む
板野 俊文,中島 洋一

74 養生書 『延寿撮要』 (曲直瀬玄朔) と 『養生訓』 (貝原益軒) の関連性について
葉山美知子

75 『葛氏方』 輯佚と葛洪の医方の伝承について
多田 伊織

76 中国国家図書館蔵の 『龍樹菩薩眼論』 抄本と馮水校訂 『龍樹菩薩眼論』 について
永塚 憲治

77 国立国会図書館所蔵 『新刊黄帝明堂灸経』 の書入れについて
天野 陽介,館野 正美,小曽戸 洋,花輪 壽彦

78 安政版 『素問』 の刊行意図
吉岡 広記

79 『医方類聚』 所収の 『急救仙方』 について
上田 善信

80 道教と中国伝統医学 (第34回 道教医学へのアプローチ)
吉元 昭治

81 労働科学研究所所蔵 「温知堂文庫」 資料について
清水 信子

82 ベトナム南北分断期 (1954~75年) 南北ベトナムにおける伝統医学の制度化
小田 なら

83 『内経抜書』 と 『内経病機撮要弁証』 における修辞法
吉川 澄美

84 秦封泥の泰医丞について
猪飼 祥夫

85 『御製本草品彙精要』 編纂の終幕 ―太医院医官に対する弾劾訴追との関わりを中心に―
土屋 悠子

86 「孫子」 等の兵法理論が,漢方医学に与えた影響
権藤 寿昭

87 日本近代医学の魁オットー・モーニッケの多彩な業績
相川 忠臣

88 種痘医 大野松斎の事績
鈴木 達彦,荻原 通弘

89 日本の予防接種法前史としてのワクチン・血清療法史
渡部 幹夫

90 江戸に伝わった八丈島の疱瘡に関する情報 ―その入手経緯と背景―
對馬 秀子,酒井 シヅ

91 緒方春朔にみる伝染概念の考察
西巻 明彦

92 日本における人痘接種の意義
酒井 シヅ

93 冠名の淵源となったランゲルハンスの二大主要論文の背景を読み解く
佐藤 裕

94 新しく発見された坪井信道から緒方洪庵への書簡
高橋 伸明

95 本邦において正統の整形外科学を確立した神中正一 (1890-1953) (その二)
小林 晶

96 Ibn Nafisの脈拍論と肺末梢循環の論理
藤倉 一郎

97 『甲乙経』 に見える小児科鍼灸条文
川端かおり

98 刊本 『鍼灸五蘊抄』 について
岩田源太郎

99 足利学校における 『素問』 の講義をめぐって ―周曰校校刊本―
野澤 隆幸,小曽戸 洋

100 『幼々新書』 宋版巻38零本 (内閣文庫) は金沢文庫本ではない
小曽戸 洋

101 『五行大義』 に見える医経の引用について
橋本 典子

102 西鶴作品にみる身体に関する語 (二)
計良 吉則

103 『千金方』 におけるいわゆる 「経外奇穴」 について
橋本 史代

104 近世の医家が病家へ向けて著した教訓書 『病家教訓草』 (1781)
平尾真智子

105 国際ロータリー元会長・精神科医 向笠廣次について
川嶌 眞人

106 江戸期刊行の出版書籍目録における鍼灸書について
木場由衣登

107 『幼々新書』 引用医籍の検討2
堀田 広満,小曽戸 洋,花輪 壽彦

108 小石川養生所初期の医療活動について
山口 静子
The 115th General Meeting of the Japan Society of Medical History
 
投稿規定
編集後記
日本医史学会役員氏名・奥付

広 告