第56巻 第2号
通巻 第1538号

平成22年6月20日発行

目次

表紙絵解説

プログラム

会長講演

日韓越の医学と中国医書
真柳誠

特別講演

水戸藩の医学と医療
鈴木暎一

一般演題

1 日露戦争期の広島予備病院における活動 ―日赤救護班の看護活動を中心として―
岡本裕子,坂村八恵,隅田寛,千田武志

2 明治期の医師 ―近藤常次郎による看護管理体制の示唆―
上坂良子

3 日本赤十字社における支部選出看護婦 ―京都支部選出看護婦 高木ハルの事例をもとに―
川原由佳里,鷹野朋美,山崎裕二,殿城友紀,高橋朋子,川嶋みどり

4 明治24年濃尾地震における東京慈恵医院の救護・看護活動
平尾真智子,芳賀佐和子,蝦名總子

5 日本陸軍における看護卒と磨工卒の関係
鈴木紀子

6 満蒙開拓青少年義勇軍訓練生に対する医療と看護
額賀せつ子

7 プランゲ文庫所蔵新聞記事にみられるGHQ看護課長オルトの記者会見の分析
大石杉乃

8 戦後沖縄の保健・医療行政 ―その4 保健所の活動―
杉山章子

9 韓国ジャーナルに載せられた補完代替医学関連研究の動向分析
李太亨,金南一

10 近年の政治及び経済政策が我が国の医療に与えた影響
藤岡彰,藤岡和美

11 心臓移植は医療として正しいか
藤倉一郎

12 医学研究における被験者保護の流れ
関根透,島田道子

13 超過死亡にみる戦前期日本(旧植民地を含む)における“スペインかぜ”世界流行の影響
逢見憲一,丸井英二

14 日本の結核史における第二次世界大戦とBCG研究について
渡部幹夫

15 戦後占領期における性感染症―GHQ/SCAP文書にみる梅毒の流行―
田中誠二,杉田聡,安藤敬子,丸井英二

16 江戸時代の医学書にみる結核観の変遷
鈴木則子

17 王室記録に見られる『東医宝鑑』関連記載の分析―正祖時代までの記録を中心として―
姜棹現,車雄碩,金南一

18 本草効能用語に関する研究
金恩瑕,吳龍澤,李丙旭

19 『東医宝鑑』湯液篇の本草分類に対する研究
吳在根,金容辰

20 『郷薬集成方』から『東医宝鑑』にみられる朝鮮半島医学の変遷―本草を中心として―
朴智世

21 『大同類聚方(寮本・延喜本)』に見える古代朝鮮の国名と関係のある薬方
後藤志朗

22 「燕行使」「通信使」と明末清初における東アジア医学知識の連動
陳明

23 近代中国における西洋解剖学の初期的伝播について
松本秀士,坂井建雄

24 宋大仁が三木栄にあてた1通の手紙で得た励まし
郭秀梅

25 『脾胃論』に記載された述語の分類に関する研究
李丙旭,金明姬,金恩瑕

26 李東垣の陰火論に対する研究
方正均

27 王清任の補気観―李東垣との比較から―
越智秀一

28 江戸時代の考証学と折衷派に対する考察
殷晳玟

29 ベトナム近現代史における「伝統医学」
小田なら

30 釈迦時代における出家僧の健康管理について
杉田暉道

31 治癒神としてのカナヤマサマ―八丈島での事例から―
土屋久

32 中山城山の『黄庭内景経略註』について
坂出祥伸

33 常陸の郷医・山田甫庵の事蹟―《百腹図説》 成立と伝播に関する考察―
長野仁

34 清代医案における外感病と内傷病の舌象特徴の研究
梁嶸,王盛花,李燕,王召平,侯楊方,官君達,李方玲

35 日本における舌診思想の一考察(その1)
西巻明彦

36 20世紀初期韓医学の診療録に見る傷寒診療醺の考察
車雄碩

37 江戸期在村医の製売薬―岡山県邑久郡中島家の関連文書の分析から―
梶谷真司

38 安藤昌益学派の『真斎漫筆』にみる乱神病
岡田靖雄

39 奄美諸島の私宅監置と医介輔問題
金川英雄,堀みゆき

40 小林靖彦の資料研究―ミクロの視点から見た日本の精神医療の歴史―
小林ひとみ

41 日本の近代外科黎明期における胃癌手術
佐藤裕

42 県立福岡病院外科部における3年間(明治23年~25年)の手術について
小林晶

43 “養育院” 成立における第5代東京府知事・大久保一翁の役割
稲松孝思

44 近代日本の「防疫の制度化」においてコレラ流行は「決定実験」となりえたか?
大山卓昭

45 中島友玄の閑谷并医学館入学諸事留―明治初年の医家継承事情―
中島洋一

46 浅田宗伯門人,藤田謙造の学統
渡部浩二,小曽戸洋,花輪壽彦

47 「医業」とは別のいとなみで―橋田邦彦の「医行」論―
勝井恵子

48 ハンセン病医学者・菅井竹吉の履歴,特に東京市養育院時代の事績について
平井雄一郎

49 中国伝統医学と道教(第30回「医道」と「医家」)
吉本昭治

50 茶と『神農本草経』について
岩間眞知子

51 五味説新考
猪飼祥夫

52 傷寒論における「堅」と「鞕」と「●(革+卯)」
松岡尚則,栗林秀樹,別府正志,山口秀俊,中田英之,岩井祐泉,牧角和宏

53 毒―中日の医家で解釈が異なる病因術語
朱建平

54 廷賢方の清代医学文献における引用―日中医学の相違―
星野卓之,天野陽介,小曽戸洋,花輪壽彦

55 耳聾について
吉岡広記

56 肝臓にたいする認識の変遷―江戸から明治期にかけて―
大道寺慶子

57 綴合する4組の敦煌医薬巻子断簡について
沈澍農

58 「千金方」 の名称をめぐって
矢数芳英,小曽戸洋

59 『難経集注』について
宮川浩也,天野陽介,小曽戸洋,花輪壽彦

60 柳宗元疾病攷
小髙修司

61 損至について
中川俊之

62 『女科證治準縄』における鍼灸条文の典拠について
田中利江子

63 『外科理例』の鍼灸
上田善信

64 『素問』『霊枢』における三焦概念の変遷
林孝信

65 『僧深方』―『医心方』『外台秘要方』からの輯佚
多田伊織

66 『医心方』に記載されている九虫に関する考究
牧純

67 『殿暦』の鍼灸
寺川華奈

68 『文正草子』の中の身体に関わる表現
計良吉則

69 『鍼灸要法』 について
宮川隆弘

70 『一原三岐』について
鶴田泰平

71 『鍼灸施治姓名禄』について―幕末の岡山県邑久郡周辺における鍼灸記録―
松村紀明,中島洋一

72 京都府立盲学校資料室所蔵の『杉山真伝流』関連写本類について
大浦宏勝,市川友理

73 『家伝預薬集』の研究
鈴木達彦,砥上京子,森田まゆ

74 青山道醇の『鍼灸備要』について
木場由衣登

75 木内政章(原南陽・小野蘭山門人)の事蹟と学績
町泉寿郎

76 田中彌性園収蔵小野蘭山書簡およびその学統について
田中祐尾

77 『体雅』諸本10種の関係について
浦山きか

78 国立国会図書館所蔵『体雅』について
竹内尚

79 東博所蔵の江戸医学館旧蔵書に関する検討
天野陽介,小曽戸洋,町泉寿郎,星野卓之

80 江戸医学館蔵書集散の末
小曽戸洋,天野陽介,町泉寿郎,星野卓之

81 解剖学の脱動物化―ガレノス解剖学の伝承と解剖学の変化―
澤井直

82 クイーン・スクエア・ホスピタルの創設と発展
柳澤波香

83 『百科全書医学篇』(明治7年文部省刊)とChambersの原本(1857年)について
樋口輝雄

84 眼科顕微鏡開発史―カールツアイス社の開発経過について―
園田真也

85 緒方洪庵と種痘―その人脈を探る―
古西義麿

86 郡上藩醫學校と種痘・施療事業
森永正文

87 ポンペ・ファン・メールデルフォールトの日本における西洋医学教育についての報告
相川忠臣,ハルメン・ボイケルス,酒井シヅ,山之内夘一

88 ポンペ・ファン・メールデルフォールトと牛痘種痘(第1報)
松木明知

89 司馬凌海―日本人執刀最初の病理解剖
髙橋昭

90 森林太郎(森鷗外)と解剖学講義について
島田和幸

91 本木良意訳『阿蘭陀経路筋脈臓腑図解』をめぐる考察
成瀬勝俊,片山昇,片山誠二郎

92 金澤大学所蔵キンストレーキの解組と新たに確認されたオランダ語・日本語ラベル
月澤美代子

93 医術開業後期試験問題と済生学舎の臨床技能教育
志村俊郎,唐澤信安,殿﨑正明,寺本明

94 磯部檢三と加藤時次郎について
唐澤信安,志村俊郎,殿﨑正明

95 塩田広重学長と「磯部検三日記」
殿﨑正明,唐澤信安,志村俊郎

96 医学校数推移の基礎資料としての文部省年報の統計について
坂井建雄

誌上発表

97 宋代の漢籍に見える『内経』経文
橋本典子

98 『鍼法秘粹』について
岩田源太郎

99 饗庭東庵『首書十四経』の鼇頭について
山﨑陽子

100 近年の北海道に於ける明治女医史研究と新知見
宮下舜一

The 111th General Meeting of the Japan Society of Medical History

記事

医史学関係文献目録(平成20年,2008年)
順天堂大学医史学研究室編
投稿規定

編集後記

日本医史学会役員氏名・奥付