第51巻 第2号
通巻 第1518号

平成17年6月20日発行

目次・表紙絵解説

招待講演I

北里柴三郎と適塾
芝哲夫

招待講演Ⅱ

三宅秀とその周辺
佐々木恭之助

特別講演

日本漢方の伝統
花輪壽彦

シンポジウムⅠ「江戸のモノづくり」における医史学研究―拡充と越境

器物・文献資料総合データベースを用いた医史学研究の試み
月澤美代子

岡山県邑久郡中島家史料調査報告(1)
中山学,黒澤学,酒井シヅ

明治期の医療器械商―大阪の白井松之助について
ヴォルフガング・ミヒェル,遠藤次郎,中村輝子

北條家(佐渡市)の薬箱の検討
遠藤次郎,中村輝子,ヴォルフガング・ミヒェル

新宮凉庭の薬箱の検討
中村輝子,遠藤次郎,ヴォルフガング・ミヒェル

曲直瀬養安院文書の研究(1)―家系と肖像
町泉寿郎,小曽戸洋,花輪壽彦

曲直瀬養安院文書の研究(2)―文書の概要(上)
小曽戸洋,友部和弘,町泉寿郎

曲直瀬養安院文書の研究(3)―文書の概要(下)
友部和弘,町泉寿郎,小曽戸洋

シンポジウムⅡ人をみる医師を育てる―医学史・医哲学を現代の医学教育に生かす

医学教育の流れ
福島統

医のこころを先人の足跡と社会に学ぶ
相川忠臣

一般演題

収蔵楢林外科書とパレ(1627)及びスクレテタス(1657)との絵図における比較
田中祐尾

大江玄仙の栗崎流金瘡外科免許状について
川嶌眞人,カタリーナシバタ

高岡長崎家の『家方抄』について―宝永期からの蘭方外科医の繁用薬方集―
正橋剛二

杏蔭斎正骨要訣の校訂者和田謙堂の家系と同書の成立年代
蒲原宏

「身幹儀」(星野木骨)の制作過程に関する研究
片岡勝子

「乳巌治験録」をだれが書いたか
松木明知

「革谿医?」(1854)にみる平野重誠の医療観
中村節子,平尾真智子

北里研究所東洋医学総合研究所所蔵多紀元堅書き込み入り『医?』について
舘野正美

関宿町桐ヶ作の眼科医 高野敬仲
青木道夫

南小柿寧一とその家系
石原力

江戸時代の「癩」と梅毒
鈴木則子

江戸幕府の法定伝染病―疱瘡・麻疹・水痘―
川部裕幸

日本最古のマラソン競争 安政の遠足
清水英一

ポンペ・ファン・メールデルフォールトの教えた近代臨床検査学
相川忠臣,酒井シヅ

済生学舎開校前後の川上元治郎の手紙と報告書及び当時使われた教科書
岩崎一,殿崎正明,唐沢信安

明治12年に東京府病院が実施した医術開業旧試験について
樋口輝雄

格識順天堂医院手術傍観録
西井易穂

1886年におけるリンダ・リチャーズの上海から京都への足跡
岡山寧子,依田和美

小野豊三郎の解剖学ノート
浦山きか

私立日本医学校設立者・山根正次の医学教育の失敗
殿崎正明,唐沢信安,岩崎一

「マギー夫人来日」の記事にみられる高木兼寛の看護婦観―明治37年『成医会月報』より―
芳賀佐和子,平尾真智子,蝦名總子

近代日本におけるコレラの伝播(1)
鈴木晃仁

近代日本におけるコレラの伝播(2)
永島剛

近代日本におけるコレラの伝播(3)
市川智生

コレラ禍と内務省の広報活動
笠原英彦

ハンセン病および精神病の比較法制・処遇史
岡田靖雄

朝敵としての癩病
ベイアレキサンダー

細菌グラム染色の本邦における初期の紹介について
会田恵

高峰譲吉いわく,私は適塾生だった
中山沃

京都大学整形外科学講座初代教授松岡道治先生の生涯
廣谷速人

医僧・大日方大乘の略伝
中西淳朗

医学史家・小川政修
佐藤裕

日本医師協会と小川劍三郎
寺畑喜朔

『善那余話』からみたジェンナー画像収集の経緯
深瀬泰旦

道教と中国医学(第25回)『功過格』
吉元昭治

出土医書に見る「痔」の一考察
吉岡広記

『明堂』における足三里の主治病証
木場由衣登

張文仲の鍼灸について
宮川隆弘

南宋代の体系的脈状記載について
中川俊之

疔瘡に対する松鍼法
上田善信

中国のアヘン問題と岸田吟香の対応
丁蕾

『日本霊異記』の中の身体に関わる表現
計良吉則

「大同医式」について(2)
後藤志朗

吾妻鏡の鍼灸
寺川華奈

「感冒」疾患名の起源について
木村丹

安西流馬医伝書(安西流馬医絵巻)寛正5年(1464)の補遺
松尾信一

医聖永田徳本―その医術の位置づけとP.A.パラケルススとの対比を中心として
山田英雄,山内一信

15年戦争と日本民族衛生学会(協会)(その3)―学会名等をめぐる戦後の論争―
莇昭三

昭和15年の監置精神病者
橋本明

世界初の人を用いたランダム化比較試験は731部隊によるか?
津谷喜一郎

GHQ文書による占領期のハンセン病関係資料の研究(第2報:沖縄と大韓民国について)
杉田聡,丸井英二

石川日出鶴丸博士とGHQ旋風 占領下における「鍼灸禁止令」事件が後世に与えた影響
奥津貴子

占領期の医療・看護に関する出版物の検閲(1)―プランゲ文庫所蔵『看護学雑誌』について
大石杉乃,喜多加奈子,平尾真智子,芳賀佐和子

昭和26年の結核予防法制定とBCG論争
渡部幹夫

精神科作業療法職の専門分化過程の考察(2)―昭和40年の法制定と旧従事者への影響
栁田純子

住民による健康増進活動の形成(2)―専門職による住民支援の方法
杉山章子

ヴェサリウスの父アンドリエスの,皇帝カール五世による嫡出承認書
泉彪之助

近代初期解剖学書における筋の名称について
澤井直

Thomas Willis の Cerebri Anatome で用いられた神経解剖学的な観察法の追体験
門田永治

『解剖学表』(『解体新書』の原著,いわゆる「ターヘルアナトミア」)異版の研究―第2報
石田純郎

ムーアフィールズ眼科病院の設立について
柳澤波香

孤高の外科医ギョーム・デュピュイトラン男爵(1777-1835)
小林晶

コロトコフ音の発生理論
藤倉一郎

大江医家史料館の開館について
カトリーナ シバタ,川嶌眞人

医史学関係資料の収集・保存・研究―ドキュメンテーション化の観点から事例に基づいて
野尻佳与子,青木允夫

ヒポクラテスの木:2005―文献,インターネットによる情報の収集
稲松孝思

誌上発表

『長沙走馬楼三国呉簡・竹簡』と『傷寒論』
猪飼祥夫

「分等」から「等分」への変遷
郭秀梅

『口歯類要』の治療範囲
西巻明彦

甲賀通元「古今方彙」の検討
鈴木達彦,遠藤次郎,中村輝子

君臣佐使に関する東洞流の認識
水野洋子

葦原検校の遺跡と木像について―『鍼道発秘』を著し,没落した木曽家再興を果たした生涯
大浦宏勝

『日本医譜』に記された脈診による天災予知
天野陽介,宮川浩也,小林健二,野澤隆幸

韓国現存古医籍の特徴
真柳誠

近代期の中国における平民教育運動―定県実験区における農民教育と衛生―
三橋かほり
The 106th General Meeting of the Japan Society of Medical HiStory

記事

文庫めぐり

文庫めぐり(29)東京大学薬学図書館内・日本薬史学会文庫
山川浩司
編集後記

日本医史学会役員氏名・奥付